じりじりと照りつける太陽の下で、7月30日(日)、4年ぶりに姫神祭が開催されました。
4年ぶりの開催となった今回、会場は観光客から地元の方まで老若男女問わずたくさんの方で賑わいました。
姫神祭は午前9時、八幡神社で行われた神事と共に幕を明けました。
午前10時からは姫神祭のシンボルと子どもたちがわっしょいわっしょいと声をかけながら歩きました。
昼過ぎ、打ち上げ花火の音を合図に、神輿を乗せた船は大島へと向かいました。牟岐漁港周辺には、神輿を写真に納めようと、カメラを構えた観光客が多く集まっていました。
夕方になると西の浜には屋台が立ち並び、姫神市が開催されました。
テントが軒を連ねる中央には簡単なステージが設けられ、牟岐町の若者によるバンドが生演奏を披露しました。
バンド名は東京スカパラダイスオーケストラをオマージュした「牟岐町スカパラダイスオーケストラ」。牟岐町に何らかのかたちで関わり続けている10代後半から20代の若者によって結成されました。
発起人であり、牟岐町役場で働く中山拓真さんは、曲間で次のように語りかけました。
「今日は牟岐町出身、牟岐町に大学生の頃からかかわってきたもの、まあいろいろな若者が集まっています。牟岐町みんな、若者少ないと思っているでしょう、こんなに増えましたありがとうございます。」
かつて、成人した若者同士でバンドを組むことすら叶わなかった町、牟岐町。それから数年後、11人のバンドメンバーによって奏でられた音楽は、一生懸命さが滲みつつも、とても生き生きとしていて、表情は皆キラキラと輝いていました。あたたかい拍手を本当にありがとうございました。
バンド演奏に続いて、ステージでは牟岐町の阿波踊り連「とんま連」と「鼓太郎」の阿波踊りが披露されました。軽快なリズムに合わせ、踊り出す幼い子どもたちの様子も見受けられました。
すっかり日が沈んだお祭り終盤、牟岐港で合計700発の納涼花火が打ち上げられました。瞬きすら惜しくなるほど美しい花火が次々に打ちあがり、多くの人が感嘆の声をもらしていました。夜空の下、盛大な拍手に包まれながら、姫神祭は幕を閉じました。
島崎 恵茉
東京都出身 中央大学法学部政治学科在籍